イベントレポート

イベントレポート 2018.9.23

9月23日(日)富士スピードウェイで「Be a driver. Experience at FUJI SPEEDWAY(以下、BDE)」(主催:BDE実行委員会、特別協賛:マツダ株式会社)が開催されました。2回目となる今回は秋晴れの空のもと、約4,800名のファンやユーザーの皆様にご来場いただきました。

第1回(2016年)同様、「人とクルマの絆を、もっともっと深くする。」がテーマ。会場内に、“見て、聞いて、触れて、体験するコンテンツ”をご用意しました。開会式では、このイベントの発案者でもある寺田陽次郎さんが登場。青山裕大常務執行役員をはじめとするマツダの役員は、マツダ耐久レースに参戦するため、レーシングスーツを着用しての挨拶となりました。そして東日本大震災被災児童自立支援プロジェクト「Support Our Kids(サポート・アワー・キッズ、以下SOK)」の子供たちも壇上に上がりました。

特設ステージでのコンテンツ、第1弾はCX-8の開発責任者、松岡秀樹主査のトークショーです。テーマは、「CX-8とアクティブライフ」。

ピットビル3階には、「CX-8とアクティブスタイル」をテーマにしたエリアがあり、アウトドアシーンに溶け込むCX-8が注目を集めていました。

海に山に、どんな所へも出かけていけるのがCX-8の魅力の一つです。アウトドアで役立つロープワーク教室や、富士山を背景にしたフォトスポットもありました。

トークショーの後は、がらりとステージの雰囲気が変わります。日本を代表するヴァイオリニストの古澤巌さんによるコンサートは、ここがサーキットであることを忘れてしまうほど優雅な時間となりました。マツダ役員と共にマツダ耐久レースに参戦するため、古澤さんはレーシングスーツを着用しての演奏となりました。

そして、SOKの子供たちと共に寺田さんが登壇し、マツダのCMでも流れている「自分の信じる道を進もう」をテーマにトークショーを行いました。

レーシングコース/レーシングマシンコンテンツ

マツダのモータースポーツファンにはたまらない、マツダ787B。1991年のル・マン24時間レースの優勝車両です。当時、この車両と一緒に戦ったメカニックたちの手によって、2011年にフルレストアされ、普段は広島のマツダミュージアムに展示されています。その伝説のマシンの走行シーンが見られるとあって、787BのイラストTシャツを身に着けたお客さまとたくさんお会いすることができました。エンジン始動の際も、これだけの人だかり。

そのほか、1970年にスパ・フランコルシャン24時間レースに出場したファミリアロータリークーペや、サバンナ、RX-7など、レジェンドマシンが続々登場したデモランは壮観でした。

今やクルマは、「私たちの生活に欠かせないもの」というよりも、大人だけでなく子供にとっても「そこにあって当たり前のもの」になりました。ですが、そのクルマがどんなパーツから出来上がっているのか、どんなふうにつくられているのか、と言われると、なかなか見る機会もありません。

ピットビル3階には、マツダのモノ造りに触れるエリアとして、「モノ造り展示・パワートレイン技術展示エリア」を作りました。
実際にマツダのクルマを構成している部品に触れながら、マツダの開発者の話も聞ける、まさにマツダのモノ造りにかける思いを「見て・触れて・聞ける」エリアです。

マツダのクルマにとって最も重要なパワートレイン。独自のSKYACTIV技術を追求するのにも、内燃機関にこだわるマツダならではの思い。パワートレインに特化してご紹介するパワートレイン技術展示エリアでは、マツダが誇るロータリーエンジンやSKYACTIV技術に関して、細部までご覧いただけるようにしました。

そして、人だかりが途切れなかったのが、ロータリーエンジンの分解・組立・検査実演コーナー。ロータリーエンジンを一度分解し、パーツの検査を行い、再び組み上げるまでが約1時間。皆さん、食い入るようにその作業に見入っています。エンジンが完成すると、「おぉー」という歓声とともに拍手が起こりました。

マツダのモノ造りに触れられるエリアでは、様々な体験コンテンツがありましたが、こちらは鋳造スタンプを制作できるコーナー。スタンプの印面を砂型で制作していただき、そこに金属を流し込んでいきます。「しっかり押し込んでいくと、山盛りにしていても結構砂が型に入っていくんですね。はじめはきちんと入るか心配でしたが、きれいにスタンプが出来上がりました。」というこちらのお客さま。787Bの走る姿が見たくてご来場いただいたそうですが、いい記念になったのではないでしょうか。

磨けば磨くほど輝きを増す「磨き体験」。アルミのプレートが鏡のようになるまで、何度もサンドペーパーを取り替えながら磨いていきます。「コツさえつかめば、数分で鏡面のようになりますよ」とスタッフの方は言いますが、なかなか難しいようで、「力が入って、汗だくになってしまいました」というお客さまも。

プレス機械のレバーを何度も上げ下げして、プレートに圧をかけていきます。最初のうちは軽い手応えだったレバーもだんだん重くなり、最後のひと押しは、息子さんに手伝ってもらったそうです。こちらお客様はオーナーズパレードランにも参加。「サーキットを走れるなんてめったにない機会です。とっても楽しかったですよ!」とのことでした。

子供たちは、やっぱり動くものが大好き!RCカー体験コーナーでは、デミオやロードスター、RX-7などマツダのRCカーを揃えました。

お父さん、お母さんと一緒にRCカーを作る「トライ!タミヤRCスクール」も人気でした。

小さいお子さま向けには、ふわふわキッズ遊具が。その横では、秋田犬と触れ合えるコーナーもありました。

特設ステージの横には、Mazda RX-7 Gr.Bやキャロル デラックス等のヒストリックカーに加え、マツダ社員がレストアしたコスモスポーツ等マツダの名車がずらり。懐かしいクルマを眺めながらくつろいでいただけるガレージカフェ風の展示エリアになっていました。

ピットビル2階の一室。中に入ってまず対面するのは、マツダの次世代商品の先駆けとして世に出した「KAI CONCEPT」です。

ここは、マツダの提案する次世代技術やデザイン、クルマづくりの考え方を知っていただくための展示コーナー。次世代ガソリンエンジンの「SKYACTIV-X」や、次世代の車両構造技術「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE」について、開発担当者が説明していきます。

また、マツダの役員、開発陣やデザインナーが次世代技術やマツダのデザインについて講演を行いました。

マツダが提唱する「人馬一体」。クルマとドライバーの動きが一致することで感じられる安心、安全、そして楽しさを、たくさんの方に知っていただくためのコンテンツが、人馬一体体験です。

まずは座学。ドライビングポジションについてのレクチャーを受けていただいてから、実際にマツダのクルマに乗り、“人馬一体”となる感覚を体験していただきます。

体感に大きくかかわってくるのがG(クルマの動きに合わせて体にかかってくる力の大きさ)ですが、Gの変化がパッと見てわかるドライブトレーニングツール「Gボウル」を車内に置き、試乗していただきました。

ニュースで取り上げられることも増えてきた、ペダル踏み間違いによる事故。マツダでは、この踏み間違い事故を少しでも減らしていけるように取り組んでいます。被害軽減ブレーキや踏み間違い防止装置はその一部。座学と合わせて助手席や後部座席でその先進安全装置を体験いただけるコンテンツもご用意しました。実際に体験してみることで、誤操作によってどんなことが起きるのか、それを防ぐための技術の高さも実感いただけたようでした。

マツダは、踏み間違い防止のためにペダルのレイアウトも研究してきました。今回はアクセラとデミオ、それぞれ新型と旧型をご用意し、高齢者疑似体験用スーツを着用してペダルレイアウトの違いを実際に体験していただきました。

自動車教習所で実際に運転技術の指導を行っているという石黒貴寛さんと歩さん。「自動車の技術が進化していくことで、指導の仕方も変わってくるかもしれませんね。教習者にも新型車両がありますから、参考になりました」と、インストラクターの話もとても熱心に聞き入っていらっしゃいました。

昨年も好評だった、中島美樹夫氏による車の水彩イラスト展を今年も実施。元マツダデザイナーの中島氏の絵は、水彩らしい柔らかな雰囲気がマツダの車を素敵に飾っています。

またそのお隣では、広島在住の女性写真家、麻生祥代さんによる「スマホ写真講座」を開催。クルマの写真、家族の写真をもっと素敵に撮るコツを教えてくれました。

VIPパスをお持ちの方が入場いただけるVIPサロンでは、ANAのキャビンアテンダントの方がお客様をご案内。サーキットコンテンツも一望、ステージの様子もモニターから見ることができました。サロンの中では、マツダと富士スピードウェイの歴史についてもご紹介しました。

お子様向けの体験コンテンツとして特に人気なのがキッズ整備体験。タイヤを取り外して点検する「タイヤ点検」と、エンジンルームやライトの点灯などをチェックする「エンジンルーム点検」の2つです。

エンジンルーム点検に参加してくれた、滝 瑛人(エイト)くん。ご家族で乗っているのは、自分の名前と同じRX-8だそうで、本人もお気に入りなのだそう。実は時間帯的にちょっとお疲れモードだったのですが、ボンネットを開けてオイルチェックなどを始めていくと、だんだんと楽しそうな表情に。

ブレーキランプやウィンカーのチェックを済ませたら、最後はロードスターの幌の開閉チェック。最後にお父さんを助手席に乗せて記念撮影してきました。
「エンジンの中を見て、実際に触れたのが面白かったです」という瑛人くん。お父様も、「息子が運転席、自分が助手席に座るというのは新鮮な気持ちでした」と楽しそうでした。

いっぽう、タイヤ点検に参加したのは石井蒼人くん、佑弥くんの2人兄弟。

タイヤを外している場面は、おじいちゃんの家でも見たことがあったようですが、実際に自分が外してみるとなると結構な力作業で、2人で協力しながら一生懸命作業していました。ブレーキがきちんと作動しているかをチェックするために、スタッフがブレーキを踏んだ状態でタイヤが動くかどうかを確認するのですが、佑弥くんがどれだけ一生懸命タイヤを回そうとしても、自分の体がずるずると滑ってしまいます。お兄ちゃんの蒼人くんと2人がかりでも全くタイヤは動きません。キチンとブレーキが効いている証拠ですね。

お家で乗っているのはCX-5だそう。また次のBDEにも、家族みんなで遊びに来てくださいね。

ピットビル1階では、整備体験のほかにもお子さまたちに楽しんでいただけるコーナーをご用意しました。

フォトプロップスも用意した記念撮影コーナー、ペーパークラフトや好きなイラストを選んで缶バッチも作れる工作コーナーです。また、「#マツダ体験」のハッシュタグをつけてSNSに写真を投稿していただいた方の中から先着でトートバッグのプレゼントも行いました。

イベントを一日楽しむには、やはりグルメも大事!BDEでは「ワールドフードコート」を開催し、和・洋・中、軽いものからガッツリ系まで、選りすぐりの銘店に来ていただきました。

また、マツダ車特別駐車券をお持ちの方は、Aパドック内に駐車場をご用意。車種ごとに場所を分けました。デミオのコーナーや

RX-8のコーナー

アクセラやロードスターも

同じ車種がこれだけ集まると、それだけでちょっとしたイベントです。同じクルマ好きどうし、お客さまも話が弾んでいました。

午前10時のオープニングセレモニーで始まったBDEも、午後3時30分からの歴代レーシングカーデモランでフィナーレ。イベントを最後まで楽しんでくださった鈴木拓也さんファミリーです。

「パレードランに参加しましたが、子供たちもサーキットでクルマが速く走るのを楽しんでくれたみたいです。ずっとマツダ車を乗り継いで、気が付けば妻もマツダのクルマが大好きになっていました」とご主人。「デザインと走りがすごく好きですね」と奥様もにっこり、書ききれないほどに熱く熱く語ってくださいました。

クルマ好きというと、若い男性やモータースポーツファンばかりと思ってしまいがちですが、BDEではたくさんのファミリーにご来場いただきました。キッズコンテンツはもちろんですが、マツダが伝えていきたいモノ造りのコンテンツも、お子さまたちが楽しんでいる様子が伝わってくるようでした。
BDEがお送りした「人とクルマの絆を、もっともっと深くする1日」。マツダはこれからもお客様との触れ合いの場を大切にしていきます。

ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。またお会いしましょう!